ドゥルーズ

ジル・ドゥルーズ「襞―ライプニッツとバロック」第4章

第4章 十分な理由 アリストテレスが事前と事後とよんだもの、つまり先行性は、ここに時間の秩序がないけれども、複雑な観念であることが予感される。定義するもの、あるいは理由は定義されるものに先行しなければならない。それらが定義されるものの可能性…

ドゥルーズ「差異と反復」で扱われるアリストテレス論について(2)

前回の記事の続きbqgism.hatenablog.com たとえばa「白い」と「黒い」が「人間」から切り離せるように、偶有性が基体から切り離せる場合と、たとえばb「おす」と「めす」が「動物」から切り離せないように、偶有性が基体から切り離せない場合がありうる。…

ドゥルーズ「差異と反復」で扱われるアリストテレス論について(1)

ドゥルーズが「差異と反復」でアリストテレスをどのように扱っているかについての解説。 アリストテレスは、最大であると同時にもっとも完全な差異が存在する、と述べている。差異一般は、a異別性あるいは異他性から区別される。なぜなら二つの項が、それら…