2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「スピノザと表現の問題」第4章

聖トマスによれば、神に帰せられる諸性質は神的な実体と被造物との間の形式の共通性を何ら含意していないが、ただアナロジー、つまり、釣合いあるいは比率の「一致」のみを含意しているのである。神はあるときは被造物において外在的にとどまる完全性を形式…

プラグマティシズムの問題点(パース)

プラグマティシズムが記号の知的な意味内容の由来をたどって突き止めようとするのは、熟慮の上での行動という概念だからであり、熟慮の上での行動というのは、自己制御行動にほかならないからである。さて、制御〔過程〕はそれ自体制御されうるし、批判はそ…

プラグマティズムとは何か(パース)

信念はつかの間の状態ではない。信念とは心の習慣であり、したがって本質的に一定期間継続する。それは、(少なくとも)たいていは意識されない習慣である。他の習慣と同様に、信念は、信念を揺るがす予期せぬ出来事に出会うまでは完全に自己充足的である。…